デジカメで撮影するとき測光モードを意識することはありますか?

まだカメラを始めたばかりの方は『測光』という言葉自体に馴染みがないかも知れません。写真や動画を撮るときには光が非常に重要です。
今回の記事では、自分好みの写真を撮るためにも測光についてまとめてみました!

(Amazonより引用)

測光モードの3つの種類を知る

測光モードとは

カメラが測光する基準を決める機能です。カメラに内蔵されている露出計で、ファインダーや背面ディスプレー内のどの部分を基準とし露出を算出するかを決めます。
一眼レフやミラーレス、そして高機能コンパクトカメラにはこの測光モードがあり、各メーカー共通で多分割測光、中央部重点測光、スポット測光の3つが用意されています。メーカーや機種によってはさらに独自の測光方法を用意しているところもありますし、多分割測光についてはさらに測光方法が細分化しているので使用する際には確認が必要です。

多分割測光とは

測光モードがあるカメラではデフォルトで設定されいるのが多分割測光です。
多分割測光は逆光を含む幅広い状況に対応でき、自動的に適切な露出に合わせてくれます。多分割測光は画面の全体を細かく分割し、明るさ、色、距離、構図などの様々な情報を分析して測光します。
非常に優れた測光方法で失敗が少ないため初心者にもおすすめです。また設定に迷った場合も多分割測光モードを使用するのが無難でしょう。
注意点としては多分割測光はメーカーや機種により細分化されているため名前が異なります。多分割測光を使いたいのに自分のカメラには存在しないと思った場合は、測光モードの内容を確認してください。

(マルチパターン測光:『デジタル一眼レフカメラの基礎知識 – 測光 | Enjoyニコン | ニコンイメージング』より引用

多分割測光の各社名称

ニコン D7500 マルチパターン測光
キヤノン EOS 5D Mark III 評価測光
オリンパス OM-D E-M1 Mark II 324分割デジタルESP測光
ソニー α77II マルチ測光
ペンタックス K-3 分割測光

中央部重点測光とは

文字通りファインダーや背面ディスプレーの中央部に重点を置いて測光します。中央の測光範囲は変更することも可能です。
多分割測光とは違い画面の中央付近に重点を置いているため、中央に撮影したい人物や物があるときに使用されます。
逆光にも対応できるのですが、中央に配置する被写体が小さいと逆光の光を拾ってしまい写真が暗くなることがあります。

(中央部重点測光:『デジタル一眼レフカメラの基礎知識 – 測光 | Enjoyニコン | ニコンイメージング』より引用

スポット測光

被写体の特定の部分を測光するのに適したモードで、ファインダーの中央部の約1.5%を測光します。文字通り狭い範囲の露出を基準とするため、逆光の場合や明暗差の激しい状況での撮影に向いていると言えます

(スポット測光:『デジタル一眼レフカメラの基礎知識 – 測光 | Enjoyニコン | ニコンイメージング』より引用

メーカー毎の独自の測光モード

ニコン D7500 ハイライト重点測光
キヤノン 部分測光
オリンパス スポット測光ハイライト/シャドー

まだカメラの操作になれていない場合や迷ったときはオールマイティーな多分割測光がおすすめですが、撮影にこだわりが出てきたらその場に適した測光モードを活用してみましょう。

測光モードを撮影シーンで使い分けるコツ

一眼レフやミラーレスなどのカメラには、多分割測光、中央部重点測光、スポット測光の測光モードがあります。この3つを効果的に使い分けるにはどうすればいいのでしょう。

多分割測光を活かす場面

基本的にはオールマイティな多分割測光ですが、ファインダー内の陰影があまり強くない露出が全体的に安定している場面で使うのが一番とされます。
とは言えオールマイティーなので、極端に暗かったり明るかったりしなければ多分割測光で間違いはありません。

中央部重点測光を活かす場面

ファインダーの中央部分に被写体があるときに適しています。集団の中にいる特定の人物を撮影したり、花々が咲く中の一輪を撮影するときなどに役立ちます。

スポット測光

狭い範囲を測光するので明暗の差が激しい状況や逆光などの場合に適しています。
多分割測光で白とびや黒つぶれなど撮影が上手く行かない場合、スポット測光で露出を変えて撮影することで上手く行く場合があります。

経験を積まなければ一目でどのモードがいいか判断は難しいですが、デジタルカメラのいいところは撮影した画像をすぐにチェックできることです。思い通りの写真にならなければモードを変更し微調整することで理想に近づけていきましょう。

他のモードが役立つ場面も紹介します

ハイライト重点測光
ハイライト重点測光はニコン D7500に搭載されている測光方法です。
画面の最も明るい領域を重点的に測光してハイライト部の白とびを効果的に抑制し、スポットライトの当たる舞台をはじめ、明暗差の大きい木漏れ日の中での撮影シーンなど、屋外での撮影にも有効です。


D750|デジチューター – サポート | ニコンイメージングより引用

部分測光
部分測光はキヤノン EOS 5D Mark IIIに搭載されている測光方法です。
逆光などで被写体の周辺に強い光があるときに有効で、ファインダー中央部の約6.2%の範囲を測光します。
ファインダーの中央部の約1.5%を測光するスポット測光より広く、中央部全体に重点を置く中央部重点測光よりは狭い、中間ぐらいの範囲を測光できます。
暗の激しい場面や逆行でスポット測光と中央部重点測光では思うように撮影できないときに試したいモードです。

スポット測光ハイライト/シャドー
スポット測光ハイライト/シャドーはオリンパス OM-D E-M1 Mark IIに搭載されている測光方法です。
スポット測光ハイライトは測光したポイントの露出がオーバーになるように設定し、白い被写体を白く表現したいときに使用します。
一方、スポット測光シャドーは測光したポイントの露出がアンダーになるように設定し、黒い被写体を黒く表現したいときに使用します。
スポット測光ハイライト、シャドー共に測光範囲はスポット測光と同じです。
被写体の色が白か黒でその色を強調したい場合に威力を発揮します。

(Amazonより引用)

測光モードを使いこなして思い通りの写真を

自分のカメラにどのようなモードがあるか確認し、基本的な3つのモードと共に色々試して撮影の楽しみを存分に味わってください。