一眼レフカメラやミラーレスカメラの魅力は、様々な撮影モードにより撮る写真の幅が広がる事です!

どのカメラも「オートモード」があるので、とりあえずそれを選んでおけばOKですが・・・
被写体別に撮影モードを選択できれば、スマホやコンパクトデジカメには撮れない写真も撮影できます!

今回の記事では、撮影モードの違いや被写体別に最適な撮影モードをご紹介します。

撮影モードの違いと使い分けは?

撮影モードとは?

露出の制御方法を決める基本設定のことを「撮影モード」と呼びます。
露出とは写真を撮るときに取り込まれる光の量のことです。撮影モードで露出を設定することで写真をより自分の好みにすることが可能です。

撮影モードの種類

一眼レフなどのカメラには「フルオート」の他に「シーンモード」「P、S/Tv、A/Av、Mモード」があります。
「フルオート」はすべておまかせで、「シーンモード」は取りたい物に合わせた設定を自動でしてくれます。
では「P、S/Tv、A/Av、Mモード」はどのような場面で使用するのでしょう?

P(プログラムオート)

絞り値とシャッタースピードが適正露出となるようにカメラが自動的に決めてくれます。
このモードの特徴は絞り値に連動してシャッター速度が自動的に設定されることです。
また、露出を一定にしたまま、手動で絞り値とシャッタースピードの組み合わせを変えることも可能です。
このモードでは絞り値を手動で設定するためボケ味を調節することができます。

S/Tvモード(シャッター速度優先オート)

シャッター速度を設定するとカメラが絞り値を適正露出となるように自動で決めてくれます。

A/Avモード(絞り優先オート)

絞り値を設定するとに対してシャッタースピードが適正露出となるようにカメラが自動で決めてくれます。

Mモード(マニュアル露出)

絞り値もシャッタースピードも手動で設定可能なモードです。
上級者向けですが、その分表現の幅が広がり自分好みの写真が撮れます。しかし設定を誤ると撮影した画像が明るすぎたり暗すぎたりします。
そうならないようにするため、カメラの露出インジケーターを見ながら、絞り値とシャッタースピードの組み合わせを決めるなど工夫が必要です。

実はこの4つのモードはシャッタースピードと絞り値を手動にするか自動にするかの組み合わせです。

撮影モード シャッタースピード 絞り値
P(プログラムオート) 自動設定 自動設定
S/Tvモード(シャッター速度優先オート) 手動設定 自動設定
A/Avモード(絞り優先オート) 自動設定 手動設定
Mモード(マニュアル露出) 手動設定 手動設定

P、S/Tv、A/Avのどれを選んでも露出は適正露出になります。
また、シャッター速度優先オートと絞り優先オートは、メーカーにより略称がそれぞれ異なります。
キヤノンではシャッター速度優先オートが「Tv」で絞り優先オートが「Av」ですが、ニコンなど他のメーカーはシャッター速度優先が「S」で絞り優先が「A」となっています。

撮影モードに適した被写体は?

さて一眼レフにはPモード(プログラムオート)、S/Tvモード(シャッター速度優先オート)、A/Avモード(絞り優先オート)、Mモード(マニュアル露出)の4つの撮影モードがあることを確認しましたが、どのように使い分ければいいのでしょうか?

Pモードに適した被写体

Pモードは夜景撮影やスナップ写真など設定が難しい場面に適しています。
シャッタースピードと絞りはカメラが自動でしてくれますが、フルオートとは違いISO感度や露出補正などに自分の意図を反映することが可能です。
そのためシャッターチャンスを逃さないために撮影に集中したいが、自分の色も出したいという場合に役立つモードです。

S/Tvモードに適した被写体

S/Tvモードは動く被写体を撮影するのに最適です。滝、噴水、スポーツをする人間や動き回る動物など、被写体を低速シャッターでぶらして迫力や疾走感を演出したり、肉眼では捕らえられない動きを高速シャッターで時間が止まったかのように撮影することが可能です。

A/Avモードに適した被写体

A/Avモードは静止した被写体の美しさを引き出すモードです。人物やマクロなどで被写体にピントを合わせて背景をぼかしたり、手前から奥の幅広い範囲にピントを合わせた風景写真など、絞りの変化で印象が変わる写真を撮ることに優れています。
ピントの合う幅をコントロールすることで、ボケやシャープの調整が可能です。

Mモードに適した被写体

シャッタースピードと絞り値を手動で設定するため、あらゆる被写体に適応可能なモードです。自動ではできないそのシーンに適した繊細な設定が可能です。ただし手動のためなれないうちは設定に時間がかかるため、シャッターチャンスを逃す危険性があります。

撮影モードを使いこなしてキレイな写真を!

(Amazonより引用)

Pモードから始めて、徐々にS/TvモードとA/Avモードを使い分けるようにし、最終的にMモードで思いのままに撮影できるようになるのが理想です。
フルオートは確かに便利ですが、カメラの性能を充分に引き出しているとは言えません。最終的には人間が微調整した写真の方が美しいに決まっています。
あなたのカメラの実力ををあなたの手で引き出してあげてはいかがでしょう。